2019年10月31日木曜日

International Robot Contest 2019 Humanoid Robot Sports 参加

10月17日~19日、韓国ソウル市郊外のKINTEXで行われたInternational Robot Contest 2019 Humanoid Robot Sportsに参加しました。



例年、ROBOT JAPANが選定した海外招待枠の選手が参加しているものです。
自律型部門とラジコン部門があり、更にキットリーグと一般リーグに分かれています。それぞれに複数の競技課題があります。

自律型部門の一般リーグ(High-tech League)では、「タワー建設」と「カーリング」という2つの競技が行われました。
タワー建設は今年始まった新競技で、穴の空いた円盤を大きい順に拾って棒に通す速さを競います。(ハノイの塔の木製玩具を使います。)
カーリングはゴルフの要領でパック(平べったい円筒)を蹴っていき、同心円状のゴールに入れて得点を競います。
なお、カーリングのルールブック日本語版を大会とは関係なく作成しましたのでこの競技に興味を持った方はご参照ください。

私は今回カーリングのみ出場しました。床の上にある色付き物体の認識と簡単なフィードバック制御があれば何とか競技が成立するので、その方針で自動制御プログラムを作りました。これは次のブログエントリで説明します。
調整不足な点もいくつかありましたが、運良く得点をあげることができました。最後、ゴールまでの距離を判断し、赤い5点ゾーンを狙ってシュートしています。キック強度と距離の対応を現地で調整しなかったために想定したよりもパックが飛ばず、黄色の1点ゾーンで止まってしまいました。それでも一通りの動作は完了できたので良かったと思います。

前述の通り比較的単純なアルゴリズムでも一応得点はできましたが、安定して高得点を挙げようとすると、より高度な処理も次第に要求されてくるのではないかと思います。すでにフィールドにあるパックを考慮する等です。その意味で段階的に挑める良い課題ではないかと思いました。
韓国国内の学生チーム多数の他、ROBO-ONE autoにも出場した香港のチームがチャレンジしていました。

また、ラジコン型部門の各種競技も行われました。

  • R/C部門
    • ボクシング:前方向パンチ攻撃限定の格闘競技
    • ECO:紙パックや空き缶等の分別回収と争奪
    • タワー建設:前述、2台同時に行って速さを競う対戦形式
    • カーリング:前述、自律と違って対戦形式
  • (チーム部門)
    • ダンス
  • 国対抗団体戦
    • ファイト:格闘競技、ロボファイト大阪に類似(横攻撃あり)
    • カーリング
    • ロイヤルランブル

ECO競技は今年初めて行われました。開始時に資源が中央に乱雑に置かれていること、相手ゴールの物体を拾って奪うことも許されていることから、戦術・戦略が意外と難しく感じました。

タワー建設。ハノイの塔の木製玩具が使われています。人間でも対象物体を摺動させながら半ば触覚に頼って行う作業で、ロボットでスムーズに行うのはそれなりの工夫が必要だと思います。日本の参加選手はラジコンで手先位置の微調整ができるようにして対処していました。

ファイト、ボクシング競技は人気が高いです。ギャラリーの数が明らかに増加します。


私はこの中のカーリングにも出場しました。
個人戦ではシステムの不備があって途中で操縦不能となり、リタイアとなってしまいました。国対抗の団体戦ではレグホーン、スコブルとともに日本チームとして出場し、優勝しました。私は準決勝で9点差を逆転するシュートを決めることができました。

レグホーンのNAKAYAN氏が説明字幕付きの動画をアップロードされています。

電源分配基板

電源分配用基板を作り直しました。 電源をON/OFFするためのパワーMOSFETと、基板にネジが落ちるなど不慮の事故に備えての安全のための電流ヒューズを載せました。ロボットの操作パネルに付く電源スイッチ(定格5A)は駆動用電流を直接流すためではなく、このMOSFETのゲート電圧を...