2023年11月27日月曜日

第2回ROBO-剣参加

第2回ROBO-剣大会に参加しました。


成績は1回戦敗退でしたが、「人工知能ロボット賞」を受賞しました。若干期待値込みという感じもしますが、独立計数輪とIMUを使った自己位置推定に基づく制御を評価された結果だと思います。

ロボットについて

昨年からの続きでの製作ということになります。

昨年のTweetより:




昨年同時期に足回りの機構とドライバ回路、制御回路の設計と製作をしました。しかし大会に間に合わないと判断して断念、開発もそのまま中断していました。今年も3週間前の時点で何も進んでいない状態でしたが、とにかく参加してみないと始まらないと思ったので参加を決めました。集中して開発したおかげで一通りの機能が動くものができ、良かったと思います。

特徴としては、4輪の駆動輪(オムニホイール)に加えて、2輪の独立した計数輪(と、向き推定のためのIMU)を使用することにより多少タイヤがスリップしても安定して現在位置の推定ができるようになっています。計数輪は垂直にスライドする機構を付けてサスペンションとしています。



なお、大会参加の他のロボットはメカナムホイールを使っているものが多いのですが、移動の等方性や制御性がより良いと考えてオムニホイールを採用しました。将来的には移動と打撃を連動させることを考えているので、精度の良い移動が必要と考えてこのような設計をしました。

アーム部分は以前のロボット「逡巡」から流用しました。変更点として、上腕のひねり軸を無くしました。これは、2つの理由があります。この軸はもともと「相手のガードを回り込む」ために存在していたものですが、今回は車体全体で移動と旋回ができるため必要性が薄くなること。それから、「肩」の上には面、下には胴が付くという位置関係があるため、上腕より下腕を長くすると、腕を目一杯畳んだときにちょうど胴と面を正面だけガードできることです。

筐体はスペーサーで板を留めて積み上げる構造としました。スペーサーの間に嵌まる形で外装板を取り付けます。本体有効打突部位以外は無彩色にするという規定ができたので、黒で塗装しました。


大会前日夜に回路トラブル(動力電源ショートによる配電盤の破損)で突然動かなくなるという事態も起きましたが、幸い主要な回路に損傷はなく復帰させることができました。

プログラムの方は一応動き回れるところまでは作ったものの、時間が足りなくなったために相手の検出が作られておらず、固定アーム型の時と同じ「面」の位置を検出するだけのプログラムで動作を行っていました。「面」は小さいので検出距離も長く取れず、やはり相手の位置をそれとして独立に検出する必要があることがわかりました。
試合では、相手に向かっていくことができないままそっぽを向いたところで打たれて負けました。

次回大会は来年の同じ時期を予定、また7月にプレ大会を行うというアナウンスがありました。これらに向けて開発を継続していきたいと思います。

電源分配基板

電源分配用基板を作り直しました。 電源をON/OFFするためのパワーMOSFETと、基板にネジが落ちるなど不慮の事故に備えての安全のための電流ヒューズを載せました。ロボットの操作パネルに付く電源スイッチ(定格5A)は駆動用電流を直接流すためではなく、このMOSFETのゲート電圧を...