- 重量87g(Telloとほぼ同じ)
- 物理的補助あり(姿勢制御は未だ完成していないので)
- 床から80cmぐらい(地面効果の影響を避けるため)
- 手動操縦でスロットル(PWM duty比)調整
- 7~8割程度で重力と釣り合ってホバリングした
- 2分半で電池切れ
2020年12月31日木曜日
電源配線の分析と見直し
2020年12月20日日曜日
消費電力とバッテリーの検討
試作機のハードウェアを試運転しました。ある程度以上のパワーで回すと通信が途絶、更にはプログラムが停止するという現象が起きました。これは想定範囲内で、テストに使用した電池(350mAh)の放電能力不足であろうと推測しました。大電流の放電を行うと、電池の電圧が低下してマイコンの正常動作に必要な電圧を確保できなくなるという理屈です。特にこの基板は、電池から直接(低ドロップタイプの)シリーズレギュレータを通してマイコン用の3.3V電源を供給しているため、公称3.7Vのリチウムイオンバッテリーでは余裕が少ないと考えられます。
電池を選定するにあたり、モーターの消費電流のおよその見当をつけます。今回使用するモーターは製造元や正式な型番がわからず、データシートから知ることができないので、実際に測ってみます。
1.ストール時電流の最悪値を考える場合:モーターの巻線抵抗が実測でおよそ0.7Ωだったので、4.2V / 0.7 Ω = 6A。4個で24A。この値まで保証できればより安心ですが、必要以上に大型のバッテリーを載せるのは重量増加につながるので、もう少し実際に近い値を探ります。
2.地上に機体を固定してファンを回した際の電流の実測(モーター1個で、電池直結):2.6A @4.2V。
3.空中で重力と釣り合うときの消費電流: およそ8A。このときPWMのduty比は50~60%ぐらい。竿の片方の先に着けて手で支え、補助しつつ感覚で釣り合いを見ながら電流を測定。
以上より、ホバリングには最低8A、制御を考えると13A前後が必要と見積もりました。今までテストに使用していた電池は350mAh 25Cなので8.7Aが定格の放電率(おそらく定常値)。4個のモーターを回すには足りないことになります。 実際、モーター2個までは最大出力で回しても正常動作を続けられたので、これとも大雑把には符合します。
また、放電率の他に容量と航続時間も考慮しなければなりません。
現在の構想では競技中は開始時と終了前以外はずっと飛行することを考えています。そこで航続時間を4分(知能ロボコン予選の競技時間の80%)とすると8A * (4/60)[hours] = 533mAhが最低限必要。
以上のことから、600mAhから1000mAhぐらいの間の電池(放電率25C以上)を試すことにします。
また、使用した直流電源(秋月のSI-8010Yキット)が8Aが最大値のため、騙し騙しの計測となっていました。こちらも開発用に用意する必要があります。
十分な大きさのバッテリーでも、電池残量低下時にはマイコンが正常動作できなくなって暴走する恐れがあります。飛行中制御ができなくなる(制御ループは停止してもモーター駆動のPWM信号だけ出ている状態)と危険ですので、電池電圧を監視して電源を遮断する回路を付けることも検討します。
おまけ
2020年12月19日土曜日
発泡ポリスチレン製ガード試作
発泡ポリスチレン(EPS)の板を使って上面のガードを作り直しました。吸込口に網状の構造を加えました。これでも前回ABSで作った枠だけの部品より軽くできました。後は側面に柱状の部材を多数並べて檻のように囲う予定です。
2020年12月14日月曜日
実験機完成?
ファンガード
バッテリーケース
蓋をスライドして差し込む形にしました。
バッテリー接続用のコネクタは、このIMU基板に予めはんだ付けされていました。JST PHコネクタでした。但し、ロットによって異なっているかもしれません。
4箇所のモーター用のパターンも、シルク印刷の形状から推察するに、PHを想定したものではないかと思います。しかしそれは無視して、在庫があった別のコネクタ(ZH)を使いました。モーターからの線はTelloで長い距離を配線できるように長くなっていましたが、必要な長さに切りました。
LiPoバッテリーは以前適当に買ったものですが、Hitecのドローン等に使われているもののようです。前述のPHコネクタに変換するケーブルを作って接続しました。同じ容量のバッテリーは各社から価格も性能も様々なものが出ているので、今後変更するかもしれません。
次のステップ
2020年12月10日木曜日
知能ロボコン2021 子機製作 その1
子機のクワッドコプター部分について、自作してみます。
Makerfabs ESP32 6-Axis IMU と、Telloに使われているのと同寸法のDCモーター、Tello用のプロペラを使います。
MakerFabsのこの基板について。名前はIMUとなっていますが、6軸(加速度+角速度)センサーとESP32マイコン、そして4つの1象限DCブラシモータードライバ(要するにFETとダイオード)が搭載されていて、明らかにクワッドコプターを作ることを想定しているように見えます。今回作るクワッドコプターにはカメラやオプティカルフローセンサー等が不要で、ちょうど良さそうなのでこれで試してみます。
このモーターとプロペラ、LiPo1セルバッテリーで簡易的に推力を測定したところ、40g重前後でした。重量合計はここまでで60gでしたので、飛行は十分可能ではないかと予想しています。また、ESP32の多くのI/Oピンがスルーホールに引き出されています。そのため、高度計等の電子部品の追加も後から可能ではないかと思います。
2020年12月7日月曜日
知能ロボコン2021(仮)計画開始
ロボット名(仮)
出場コース
チャレンジャーズコース。
概要
クワッドコプター型ロボット。飛行して移動する。ローターからの下降気流を競技台の床に当てることで、床面近辺でロボットの真下から外側へ向かう風を起こし、それによりボールを転がしてゴールまで導く。ボールの色分けは行わず、すべてのボールを1つのゴールに入れる。正しい色5個で15点、誤った色10個で10点、自由ボール5点で合計30点を目指す。
目標
自律飛行するクワッドコプターで、競技台上空をある程度(30cm程度の誤差)正確に移動させる。
課題
クワッドコプターの特性上、機械的安定性だけで空間の1点にとどまることはできない。そのためフィードバック制御が必要である。しかし、姿勢制御用(IMU)センサーのみではロボットの現在位置を長期的に正確に得るのが難しい。
上下方向は測距センサーにより床面との距離を計測するか、あるいは大気圧の変化[1]により計測した高度を基に制御する方法がある。水平方向への移動については、Telloのように高度計および床面を撮影した画像から移動量を推定し、それを積分して現在位置を推定するものがある。しかし、知能ロボコン競技台は模様のない真っ白な部分や、1方向の直線のみしか見えない箇所が存在するため、映像からの移動量推定は常にできるとは限らない。
実際、900mm角の単色灰色の床板の上でTello Eduを飛行させてみたところ、位置推定ができない旨の警告表示が出て、位置制御が行われず水平方向へドリフトしていくような挙動が見られた。また、CoDrone (中身はBYROBOT Petrone) でも同様のことが起こった。少なくともこれらの機種に搭載されているような、オプティカルフローセンサーユニット[2]ではうまくいかないことがわかった。
そこで、地上にステーションを設置してそこからの光学観測によりクワッドコプター(以下子機とする)の現在位置を計測し、無線により飛行の操作指令を送ることでフィードバック制御を行う。
観測方法として次のようなものが考えられる:
- 既知形状の物体によるもの
ARマーカー等を子機に取り付け、色画像からそれを検出する。
利点:周囲の環境に影響されにくい。回転角も一緒に得られる。
欠点:細かいパターンを見る必要があるため、画像の空間分解能が必要。モーションブラーによる観測不能のおそれ。 - 深度画像センサーによるもの
競技台上空の空中には他に物体がないと仮定する。なにか物体があればそれが子機である。
利点:周囲の環境に影響されにくい。
欠点:回転角を得るためには、形状を工夫するなどが必要。
システム構成
ステーション側にはラップトップPCと観測用カメラ、無線通信装置を搭載する。
開発日程
補足説明(脚注)
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#M5Atom Matrix lift off! pic.twitter.com/RwyjUNWCA0 — 山口辰久 (@qzy13700) April 29, 2021 子機となるクワッドコプターの新しいハードウェアを作成しました。制御ソフトウェアを移植し、旧型子機...
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